私たち猫から見て、人間って本当に疎くてイライラするデカい猫なんだけど(笑)、これからの暮らしを考えると、それじゃいけないと思うわけです。
ここでは、私たち猫が見せるちょっとした態度や仕草を、人間にわかるように言葉で説明してみたいと思います。
ぜひこの機会にしっかり覚えて、私たち猫とのコミュニケーションがスムーズになることを願っています。
※一般的な猫の仕草についての説明です。猫の性格や個体差によって必ずしも当てはまるとは限りません。
猫のキモチ辞典①
●こちらにお尻を向けて座る
はじめに謝っておきます。
私たち猫がこの仕草をすると、人間は「嫌われている」と寂しくなるんですってね。(笑)
私たち猫からすると、弱点である背後を見せているのですから、「この人からは嫌なことはされない」と信頼している証なんです。
文化の違いですから理解してほしいと思います。ただし、背後から急に触るのは驚くのでやめてくださいね。
●瞬きをする
私たち猫の目には、人間にない第三眼瞼という保護膜が備わっています。この第三眼瞼が瞬きの時に瞼の内側で閉じて、目の表面のゴミなどを取りながら、涙が蒸発しないように油で覆う役目を担いま
す。そのおかげで目が乾くのを防いでいるので、人間と比べて猫は瞬きが少ないことで知られています。
そんな猫が飼い主さんを見ながらゆっくり瞬きをするとき、それは飼い主さんを信頼している行動で、「コイツいいヤツだなぁ」とか「結構かわいいなぁ」とか、人間でいえば愛情を感じているときで、別名猫のキスなんて言われることも。
それなのに、「眠たいの?」っていう人があまりにも多くて、最近はシラケ気味です(笑)。
実際に、瞬きをしている猫は、「私を放っておいて」と思っている時だ、との学説も出回っているくらいです。真実はどちらなのかは、あなたが考えてみて。
●うんちのあとテンションがあがる
仰せのとおり、うんちのあとに急にテンションがあがってニャーニャー鳴いたり走り回ったりする猫はたくさんいます。
これは私たち猫の習性なので仕方ないことです。外敵の多い野生環境ではトイレは命がけだったので、「排便」が無事に終了すると緊張の糸が切れ、安心感が上昇してテンションが高くなるという
説が有力だそうです。
●頭突きをする
急にキモチが高ぶって頭突きをしちゃうことがあるのですが、これは私たち猫の愛情表現のひとつですからあまり驚かないように。頭の上にある臭腺から出る自分の匂いを相手につけて自分のモノだかんね!っていうアピールも兼ねています。
●飼い主さんをジッと見つめる
人間って私たち猫から見たらとても不思議なデカイ猫なので、次は何するのかな?と見つめることはありますね。
ジッと見つめると言われても、まぁ特に理由なんてない方が多いのかも。飼い主さんを信頼している、っていうのは感じているかな。
●瞳孔を開いて天井を見つめる
瞳孔を開いて光を取り込んでしっかり見ようと思ってるわけですから、何かに興味を抱いている表情になりますが、でも私たち猫があらぬ方向を向いて一点を凝視しているとしたら、「猫には幽霊が見えている!」と言われますが、コレ、もうやめませんか?(笑)
大抵の場合、人間には聞き取れない物音に気づいて耳を澄ましているということが真相です。
ただ、一時的ではなく、長い間見つめているという場合は「常同行動」という問題行動の一種である可能性もあります。常同行動とは、無意味と思われる行動を延々と繰り返すことで、痛みやストレスが長期化したときに見られる行動と言われています。
同じ場所を行ったり来たりする、1ヶ所で長時間空気の匂いを嗅ぎ続ける、過度のグルーミングなど、常同行動の兆候が見られた場合は、生活環境の中にストレス要因がないか調べる必要があります。
●はっきりとした声でニャーと鳴く
私たち猫がはっきりとした声で「ニャー」と鳴くのは、もちろん何らかの欲求があるときです。
お腹がすいた、ドアを開けてなど、自分への注目を集めたいときに鳴きます。私たちの猫の習性として、鳴けば何とかしてくれる、と一度思ったら、何かにつけニャーニャー鳴く輩もいます。
もちろん私は違うけど。
●触らせてくれない
構ってほしくない時があります。
最初は我慢して触らせていても、後からだんだん嫌になって思わずガブッ!ってしちゃうときもあります。ゴメンナサイ!
私たち猫は気まぐれなのです。触ってほしくない時は飼い主さんを嫌いになったのではなく、ただ放っておいてほしいだけなので、そっとしておいてください。
※イラスト/しげるさん(イラストAC)